[VMware] Windows版 vCenterからVCSAへの移行

 

先日vSphere 6.7がリリースされました。

Introducing VMware vSphere 6.7!

 

今回のバージョンはvCenter Serverでは特別なバージョンになります。というのも今回のバージョン6.7は、Windows版vCenterをサポートする最後のバージョンになるためです。正確にはサポートはするがWindows版vCenterは”非推奨”になったバージョンです。(この内容については以前に投稿しましたので、そちらをご確認くださいな)

 

ということはですよ、Windows版vCenterを利用している環境はいつかはVCSAに移行が必要ということになります。おそらく18ヶ月〜24ヶ月ぐらいでしょうか。もちろん6.5以下のバージョンを使い続ければしばらくはWindows版vCenterの延命にはなるかもしれませんが、vSphere環境を使い続けるのであればいつかはVCSAへの引っ越しが必要です。

特にvSphere 5.5を運用中の環境だと今年9月18日でgeneral Supportが終了するので結構(?)真剣にVCSAへのマイグレーションを検討しないとなりません。

 

自分の検証環境にもWindows版vCenterがありまして、6.7リリース記念(?)にVCSAに移行してみました。;)
ちなみにWindows版vCenter 6.0 U2からVCSA 6.7にアップグレードしつつ、移行を実施します。

 

では…

 

まずマイグレーションをするためには”事前チェック”を実施しておく必要があります。

 

① 移行元であるWindows版vCenterにVCSA 6.7のisoイメージをマウントし、ファイルの中から”migration-assistant\VMware-Migration-Assistant.exe”ファイルを実行します。

 

② migration assistantが起動したら、administrator@vsphere.localのパスワードを入力します。migration assistantが正常にvCenterに接続したら自動的に移行のための”事前チェック”が開始されます。”事前チェック”結果、移行の条件を満たし、プロンプトに”Waiting for migration to start…”が表示されたら準備完了です。

※このmigration assistantは移行が完了するまで閉じないようにします。

 

③ 今度は移行作業を実施する端末にVCSA 6.7のisoイメージをマウントし、”vcsa-ui-installer\win32\installer.exe”ファイルを実行します。インストールウィザードが表示されたら、「Migrate」をクリックします。

※VCSAのインストールウィザードは、Windows版vCenterでは実行しないでください。当たり前ですが移行中、Windows版vCenterは停止されるため、移行作業が続けられません。

 

④ 最初に話しましたとおり、”移行”も”新規インストール”と同じプロセスです。ステージ1でVCSAをデプロイし、ステージ2でVCSAを構成する流れになります。[NEXT]をクリックします。

 

⑤ EULAを同意します。

 

⑥ 移行元のWindows版vCenterの情報を入力し、[NEXT]をクリックします。

 

⑦ 信頼されてないvCenterの自己証明書を受け入れます。

 

⑧ migration assistant上ではネットワークの構成が確認されます。

 

⑨ VCSAのデプロイ先の情報を入力し、[NEXT]をクリックします。

 

⑩ 自己証明書の警告を受け入れます。

 

⑪ VCSAをデプロイするデータセンターを選択し、[NEXT]をクリックします。

 

⑫ VCSAをデプロイするクラスタを選択し、[NEXT]をクリックします。

 

⑬ デプロイするVCSAの名前、rootのパスワードを設定し、[NEXT]をクリックします。

 

⑭ VCSAのサイズを決めます。

 

⑮ VCSAをデプロイするデータストアを選択し、[NEXT]をクリックします。

 

⑯ 移行に必要なテンポラリなネットワークを設定し、[NEXT]をクリックします。

 

⑰ 設定内容を確認し、問題なければ、[FINISH]をクリックします。

 

⑱ ステージ1が開始され、VCSAが新たにデプロイされます。

 

⑲ ステージ1が完了し、VCSAがデプロイされました。ここでステージ2に進むか、あとで進めるかはアナタシダイデス ことができます。ここではそのまま進めましょう。:)

※ステージ1が終わっても移行元Windows版vCenterに影響はありません。ただここで一旦移行作業を中止するのであれば、再開する時には手順①のmigration assistantを再度実行する必要があります。

 

⑳ ステージ2のウィザードを開始します。

 

㉑ ステージ2のウィザードを開始すると”事前チェック”を再度実行され、ネットワーク構成を再度確認するとともにmigration assistantのログがVCSAにコピーされます。

 

㉒ Active Directoryの情報を入力します。移行元Windows版vCenterがADドメインに参加していたため、新規VCSAもADドメインに参加させます。

 

㉓ 移行するデータを決めます。なおここでは移行によるダウンタイムが確認できます。

  • Configuration : 構成情報のみ移行します。
  • Configuration and historical data (events and tasks) : 構成情報、イベント、タスクの履歴も移行します。
  • Configuration and historical data (events, tasks and performance metrics) : 構成情報、イベント、タスク、パフォーマンスメトリックの履歴も移行します。

更に選択したデータは、VCSAのスタートを優先するのかデータインポートを優先するか選択できます。

せっかくなので、すべてのデータインポートを優先するように選択しました。40分ぐらいダウンタイムが発生しますね。 😉

 

㉔ CEIPは選択しませんでした。

 

㉕ 移行元/移行先のバージョン、移行するデータ量を確認します。内容に間違いがなければ、データベースをバックアップ後[FINISH]をクリックします。

 

㉖ ここで警告が表示されます。[OK]をクリックすると、移行元Windows版vCenterがシャットダウンされます。[OK]をクリックします。

 

㉗ 移行が開始されます。

 

㉘ migration assistantからもデータの移行が開始されたことが確認できます。

※データ移行が完了すると、自動的にシャットダウンされます。

 

㉙ データの移行が終わり、Windows版vCenterが停止されました。くれぐれも間違って起動しないようにしてくださいな。 🙂

 

㉚ マイグレーションは手順㉓で表示されてた時間より早く30分ほどで完了しました。

 

㉛ VCSAに移行されたので、仮想アプライアンス管理ページにもアクセスできます。ログインして健全性を確認します。VCSA 6.7からはGUIで各サービスを起動/停止できる[サービス]が追加されています。楽ですね。

 

㉜ HTML5 Clientにもアクセスしてみます。問題なくデータセンター、クラスタ、ホストなどのオブジェクトの情報が表示されることを確認します。ちなみにvSANも操作できるようになっています。;)

 

意外と簡単に終わります。かかった時間はほぼ移行ウィザードで表示された時間とおりでした。
移行後、一通り動作を確認してみましたが問題なく移行されていました。

長くWindows版vCenterを運用してきた管理者(特にLinux運用にあまり慣れてない)としては、急にハードルが上がったように思えるかもしれませんが、そんなことありません。基本、VCSAをコンソールやSSHでイジることはありませんし、Windows版vCenterでもvCenter関連サービスは”services.msc”ではなく、”service-control”コマンドを使うようになるなど、6.0あたりからWindows版vCenterとVCSAの運用の境界は大分なくなっています。しかもVCHAやネイティブバックアップなど新しい機能がVCSAのみ提供されていて、移行しない理由が見つかりません。

 

Windows版vCenterを運用中の管理者はそろそろVCSAへの移行を検討した方が良いかと思います。

 

あと、マイグレーション前にはバックアップをお忘れなく! 🙂

 

 

 

 

 

 

広告

[VMware] 既存ストレージからvSANへの移行ガイド

先日、グローバルでvSANを導入した顧客が10,000社と超えたという発表がありました。

 

最近は開発環境や検証環境ではない本番環境として導入する事例が増えてます。しかもSSDの低価格もありハイブリッドよりはAll Flashモードが主流になっていますし、新規環境よりは既存環境のリプレースとしてvSANを採択する企業も増えています。

 

こういう時期に非常に役に立つガイドが公開されました。

 

 

Migrating to vSAN“というタイトルのこのガイドは既存環境からvSANへの移行方法を紹介しています。紹介されている移行シナリオは以下の通りです。

  • VMFSからの移行
  • NFSからの移行
  • non-shared RDMからの移行
  • Shared RDMからの移行
  • 物理サーバの移行

 

ほぼすべての環境をシナリオとして扱っているのでvSANの導入や移行を検討中の管理者必読のガイドかと!!! :)

 

[Nutanix] 純正移行ツール Xtract for VMの紹介(2)

前回はXtract for VMsの説明とインストールについて簡単に紹介しました。

今回は実際に仮想マシンの移行について簡単に紹介しようと思います。

 

 

① Xtract for VMsにログインし、ソース環境を追加します。ソース環境はvCenterになります。

 

② ソース環境を追加しましたら、今度はターゲットのAHVクラスタを追加します。

 

③ ソース、ターゲットを追加しましたら、移行プランを作成します。画面中央の”Create a Migration Plan”をクリックします。

 

④ 移行プランを作成したら、ターゲットクラスタとコンテナを選択します。

 

⑤ 移行対象仮想マシンを選択し、移行プランに追加します。

 

⑥ 移行時仮想マシンのネットワークアダプタのドライバーなどがAHV用に上書きされます。そのためXtract for VMsが仮想マシンにログインする必要があります。仮想マシンにログインするユーザ名とパスワード、移行先で使用するネットワークを指定します。

 

⑦ これで移行準備は終わりです。”Save and Start”をクリックし、移行を開始しましょう。

 

⑧ 移行が開始されると、まず設定した情報の有効性をチェックします。

 

⑨ 設定情報が有効だった場合は、初期レプリケーションが自動的に開始されます。

 

⑩ 初期レプリケーションが開始されるとXtract for VMsにトラフィックが流れるのが確認できます。

⑪ この状態でソースのvCenterを見てみると、移行対象仮想マシンに対してスナップショットが作成されたことが確認できます。

 

⑫ 移行が終盤にかかると “Status”に’小さい●’が表示されます。クリックしてみると”Ready For Cutover” 状態が確認できます。前回にも説明した通りCutoverを実行しない限り、移行は完了されません。

 

⑬ 仮想マシンを選択し “Cutover”を実行します。Cutoverを実行するとソース環境上の仮想マシンはシャットダウンされ、仮想マシンの’メモ’欄には次のようなメッセージが記録されます。

VM migrated to 192.168.205.55 by New Migration Plan on Tue Oct 10 11:40:26 UTC 2017 by xtract-vm 1.0.15

 

⑭ ソース環境上の仮想マシンが停止したらスナップショットが作成され、最終同期が行われます。

 

⑮ 移行が完了しました。移行が完了したらPrism上で移行された仮想マシンが確認できます。

 

⑯ ソース環境のvCenterを確認してみると仮想マシンの停止後、スナップショットが作成されてから削除されたことも確認できます。

 

どうでしょうか?本当に簡単じゃないすか?操作ステップも少なく、非常にスムーズに移行ができました。

個人的にはAHV専用ツールではない、汎用の移行ツールとして仕上げてもらいぐらいです。:)

 

今回の検証は1ノードのコミュニティーエディション(しかもネスト)で行いましたので、コミュニティーエディションをお持ちの方は是非試してみてください。

 

 

[Nutanix] 純正移行ツール Xtract for VMの紹介(1)

10月5日、Nutanix社純正移行ツールであるXtract for VMがGAされました。(Xtract for DBsもありますが、それは今度にします)

 

このXtract for VMは今年ワーシントンで開催された.NEXT Conf 2017 USで発表された移行ツールです。このツールを使うとvSphere環境からAHV環境へ仮想マシンをを簡単に移行できます。(過去にVDDK(Virtual Disk Development Kit)を使用した移行ツールを使ったことがありますが、このXtract for VMも同じフローです)

上図のように移行を開始するとまず、初期レプリケーション(initail seeding)が行われます。初期レプリケーション完了後は差分のみ同期が行われます。ここまででは移行は終わりません。仮想マシンの移行を完了するためにはCutoverを実行し仮想マシンを切り替える必要があります。切り替えという表現を使ったのはCutoverを実行することでソースvSphere環境上の仮想マシンがシャットダウンされ、ターゲットAHV環境にレプリケーションされている仮想マシンが登録されるためです。よって移行が完了してもvSphere上の仮想マシンは残ります。

 

 

Xtract for VMの重要機能は以下のとおりです。

  • 稼働中または停止中の仮想マシンの移行可能
  • 移行プロセスの一時停止、レジューム可能
  • スケジューリング可能
  • 複数クラスタからの移行をサポート
  • 移行対象仮想マシンのグループ化可能
  • 切り替えタイミングを見計らっての移行可能(Cutover)
  • 仮想マシン単位で移行状況のモニタリング可能
  • AHVがサポートしているすべてのOS対応

 

逆にまだサポートされない部分は次のとおりです。

  • AHVがサポートしてないOSの仮想マシン
  • 仮想マシン名が英語以外の場合
  • vCenterを経由しないESXiホストダイレクト接続
  • RDMや独立ディスクを使用している仮想マシン
  • マルチライトモートディスクを使用している仮想マシン
  • 2GBのスパースディスクを使用している仮想マシン

 

早速検証環境で動作を確認してみました。さすが、NutanixらしいシンプルなUIと直感的な操作でまったく迷うことなく移行ができました。

 

簡単にインストールと移行方法について紹介したいと思います。

まずインストール前に利用条件を確認しましょう。Xtract for VMを利用する場合、以下の条件を満たす必要があります。

  • vSphereからAHVへの一方向への移行のみサポート
  • ソースのvSphere(vCenter)は、バージョン5.5以上
  • ターゲットのAHV(AOS)は、バージョン5.5以上
  • 操作するブラウザはGoogle Chromeのみサポート
  • 移行対象仮想マシンにはvmware toolsインストール済み
  • 移行対象仮想マシンの仮想ハードウェアバージョンは7.0以上
  • CBTサポート要

 

それでは簡単にインストールについて紹介します。

簡単の方法はアプライアンスの導入です。

① まずNutanixのポータルからXtract for VM用ファイルをダウンロードし、解凍します。

 

② 解凍したフォルダの中から、’xtract-vm-1.0.15.qcow2’ファイルをPrismの”Image Configuration”に登録します。

 

③ Xtract for VM用仮想マシンを作成します。仮想マシン作成時は、次の項目を設定します。

    • CPU : 2 vCPU
    • メモリ : 4GB
    • ディスク : 手順 ②で登録したイメージファイル ※ デフォルトで追加されているCD-ROMは削除します。削除しないとエラーが作成できません。
    • ネットワークアダプタ : vCenterとAHVクラスタにアクセス可能なネットワーク
    • カスタムスクリプト : 解凍したフォルダ内の’xtract-vm-cloudinit-script’ファイルの中身を”Type or paste script”欄にコピーアンドペーストします。

 

④  仮想マシンを作成し、起動後はWebブラウザからXtract for VM UIにアクセスします。EULAに同意後、初期パスワードを設定すると準備完了です。

 

⑤ ログインしてみると非常にシンプルなUIであることが分かります。(個人的にはこれもNutanixの強みの一つだと思います)

 

これでXtract for VMのインストールは終わりです。次回は移行の方法について簡単に紹介したいと思います。